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マンション投資どこまで使える?

負債と資本をどの程度の割合で調達すればあらゆる意味で最も効率的かという,企業の最適資本構成の議論に行き着くわけですが,1970年代から80年代初めの,とにか<自己資本の充実を図ろうというところから,最適資本構成を求めるところまできているということで,隔世の感があります。
ば,発行後3年目とか4年目にその時の時価に近くなるように転換価格を修正し,転換が起こりやすくします。
具体的に例を作って見てみましょう。
先程のA食品会社の転換社債で,3年目に転換価格修正条項が付いているものとします。
修正条項の詳細は,以下の通りです。
〈A食品会社転換社債,転換価格修正条項〉修正日3年目の利払日修正方法時価が転換価格を上回る時⇒修正しない発行後,ある一定の期間をおいて,転換価格を下方修正するという方法は,転換促進という意味では効果的だと考えます。
ただ,一度転換価格を決めて転換社債を発行した後で,転換促進を理由に転換価格を下方修正しても良いものでしょうか。
この点について,最初にこのような債券が発行された時にかなり議論されましたが,修正された転換価格が修正日の時価から著しく乖離していなければ良いということで今日にいたっています。
ここで,修正日の時価とありますが,実際は修正日前の,ある一定の期間の平均株価を時価とします。
これは,特定の日を指定すると株価が大きくぶれる恐れがあるためです。
この考え方は,転換社債発行時における,転換価格の決定にも使われています。
ワラント債とは何でしょう。
ワラント債とは,「ある一定の価格で株式を買える権利(コールオプション)が付いた債券」と定義できます。
では,転換社債とはどう異なるのでしょうか。
転換社債の定義を思い出してください。
転換社債は,「あらかじめ決められた価格で,発行会社の株式と交換可能な債券」と定義されています。
したがって,転換社債の場合は,転換価格で転換社債と株式を交換できたのに対し,ワラント債の場合は,ある一定の価格(行使価格)で新たにお金を払い込んで株を買う権利が付いている債券ということができます。
もう少し実際の例を使ってご説明しましょう。
毎度おなじみのA食品会社に登場してもらいましょう。
今度は,100億円のワラント債を発行するという前提です。
さて,最初め説明で,ワラント債とは,ある一定の価格で株式を買える権利の付いた債券という説明がありましたが,ある一定の価格で株式を買える権利というのは,正にオプションそのものです。
買える権利ですので,オプションに価値があるはずです。
これが,発行要項に示されている,ワラント部分の価値で,このケースでは13ということになっています。
ここをもう少し詳しくご説明します。
ワラント債とは実際にはどうなっているのでしょうか。
ワラント債は,固定利付債とワラントの組み合わせになっています。
発行の時には,このように額面の同じ固定利付債とワラントが合わせて発行されますが,いったん発行されると債券とワラントは通常別々に取引されるようになります。
すなわち,債券部分は額面100万円,クーポン2%,満期5年の普通固定利付債として取引されるようになります。
またワラント部分は額面100万円のワラント,別の言い方をすれば,2,000株の株式を5年間500円で買える権利の付いた100万円の額面をもつ証券として取引されるようになります。
ここで問題になってくるのは,合わせて発行される場合の債券とワラントの価格です。
まず簡単な債券の方から見てみましょう。
仮に,A食品会社が5年ものの固定利付債を発行するとすれば,発行者コストは5%だとします。
さて,ワラント債を発行するわけですが,いまの図からおわかりのようにワラント債はワラントと固定利付債の組み合わされたものです。
また,前提ではこの時の固定利付債部分のクーポンは2%です。
同じ会社の5年ものの債券は同じ発行者コストで発行されるはずですから,クーポン2%,5年もののワラント債の債券部分の発行価格(現在価値)を,A食品会社の5年ものの債券の発行者コストである5%を使って計算すれば,答えは87になります。
お手元にパソコンをお持ちであれば検証してみてください。
これで,債券の部分の発行価格は87であることがわかりました。
では,ワラントの部分はどうでしょうか。
通常債券を発行するときは,発行してからマーケットで初めてつく価格が100円になるように発行します。
なぜなら,100円以上に価格が上昇すれば,投資家は喜びますが,発行体にとってみれば,もう少し厳しい条件(例えば,もう少し低いクーポン)で発行できたのではないかという不満が残ります。
また,発行した直後から価格が100円以下で取引されるようだと,発行条件が,厳しすぎた(例えば,クーポンが低すぎた)のではないかという問題が残ります。
もちろん発行条件が厳しすぎても1回だけなら何とかそれで済むかもしれませんが,将来にわたる安定的な資金調達ということを考えれば,投資家は大切にしておかなければなりません。
この二律背反を満足させる価格が100円ということだと思います。
したがって,ここでは0%のクーポンが,この正しい発行条件であるという前提で話を進めますと,予想されるマーケットでの取引価格は100円ですから,固定利付債の発行価格である87を引けば,ワラントの部分の価格は13であることがわかります。
したがって,このオプションの価値は13です。
別の言い方をすれば,額面100万円ですので,13万円だせば,A食品会社の株式を500円で発行後5年間買えるオプションが手に入るわけです。
ここまででワラント債とワラントに関する説明をほぼ終えたわけですが,次にワラントそのものについてもう少し詳しく見てみましょう。
パリティ転換社債のところで,パリティという概念を説明しました。
いわゆる,理論価格というものですが,ワラントにもこの概念はあてはまります。
では,ワラントの理論価格(パリティ)はどのようにして計算するのでしょうか。
基本に帰って,ワラントの価値を考えてみましょう。
いま,A食品会社のワラントの例で考えるとして,株式の時価が,600円であるとします。
この時のワラントの真の価値はいくらになるのかというのが問題です。
まず,先程説明した図2-5のワラントを思い浮かべてください。
額面100万円,行使価格500円と書いてあります。
したがって,このワラントを行使すれば,ということで,2,000株の株式が手に入ります。
この株式を時価600円でマーケットに売り,行使に必要だった100万円を差し引けば,ということで,額面100万円のワラントは,20万円の価値があることがわかります。
したがってこのワラントのパリティは,20ということになります。
では,応用問題です。
いま仮に,株式の時価が500円の時にワラント債を発行するとします。
またその時,行使価格が500円に決まったとすれば,その時のワラントのパリティと価格はいくらでしょうか。
いまの例に従って計算してみてください。
答えはパリティが0で価格が13となるはずです。
さあ,何かおかしいなあと思われるはずですが,いかがですか。
ワラントのパリティは0なのに,なぜ価格は13なのだろうというのが疑問のはずです。
発行条件は前項の前提と同じになりますから,前項での説明通りワラントの価格は13となります。

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